ITエンジニア派遣おすすめ4社を徹底比較
エンジニアとしての働き方を考える中で、派遣エンジニアに興味がある方も多いのでは?
今回は、ITエンジニアをしながら、エンジニアのキャリアカウンセリングも行っている面川泰明さんに取材をさせていただきました。
本記事では派遣エンジニアの年収など気になる実態や、派遣エンジニアとして働くメリットやデメリットなどについて解説していきます。
派遣エンジニア業界の実態やどんな方に派遣エンジニアという働き方が向いているかなど、色々なことをお聞きしましたので参考にしてください!
エンジニア派遣会社選び3つポイント
エンジニア派遣会社選びで気を付けたいのは以下の3つです。
まず、求人数が多い=選択肢が増えるという事だけでなく、案件数が多ければ多いほど運営が大手で安心できるという一つの指標になるので参考にしましょう。
次に無料のエンジニア講座などがあり登録者向けのスキルアップ商材があるか否かも参考にしましょう。常に新しい情報をキャッチアップできる教育体制があると心強いかと思います。
最後に、今は派遣として働きたいと考えていたとしてもライフステージが変化するにつれ正社員登用を考えることもあるかと思います。そういった事態に備えて契約を柔軟に変えられる選択肢を持つ派遣会社を検討するのもおすすめです。
派遣エンジニアの転職におすすめエージェント・派遣会社ランキング
ここからは、実際に派遣エンジニアとして転職する場合におすすめのエージェントや派遣会社を紹介します。
前述した派遣会社の選び方なども意識しながら、自分に合ったエージェントや派遣会社を見つけましょう!
1位 modis(アデコ)
案件数 | 常時1,500件以上 |
登録者数 | 30,000名以上 |
対応地域 | 全国 |
登録方法 | WEB・電話 |
無料オンライン研修制度 | eラーニング |
運営会社 | アデコ株式会社 Modis事業本部 |
リリース年 | 2018年 |
「modis」は「Spring転職エージェント」の運営元である、「アデコグループ」が運営している外資系の大手人材派遣会社になります。アデコグループは海外に60ヶ所の拠点があり、グローバル企業の強みを活かして、世界20カ国で約30,000人以上のエンジニアが活躍中です。
エンジニア未経験者でも、完全無料のエンジニア養成講座「Modis Engineer Academy」を受けることが可能で、エンジニアとしての実務経験がない人にもおすすめです。さらにエンジニアとしてのスキルアップを目指したい場合は、全国の提携スクールでも有料の授業を受けることができます。
また、Modisは有期雇用派遣や社員を目指す紹介予定派遣の他にも、アデコ株式会社の社員として採用される正社員型派遣エンジニアなど、さまざまな働き方を選ぶことができますよ!
■modisおすすめ求人
2位 レバテックフリーランス
案件数 | 年間103,000件以上 |
登録者数 | 累計200,000名以上 |
対応地域 | 全国 |
登録方法 | WEB |
無料オンライン研修制度 | 無料個別相談会 |
運営会社 | レバテック株式会社 |
リリース年 | 2017年 |
レバテックフリーランスは、フリーランスエンジニアを支援するエージェントサービスで、最新の業界動向や技術だけではなく、現場情報にも精通したアドバイザーが希望に沿った案件を紹介してくれます。
1分で簡単に無料会員登録をすることが可能で、多くの案件を大手企業から直接受注しているので、手数料の上乗せ分が少なく、業界トップクラスの高単価が魅力です。
また、派遣に参加するまでの商談調整や条件の交渉、契約の手続きといったフリーランスのバックオフィス業務も全面的にサポートしてくれます。案件参画中も、専任担当者のフォローが充実していて、希望に応じて契約更新や次回案件の提案にも対応します。
さらにレバテックフリーランスでは、無料のフリーランス相談会を実施しており、キャリアに関する疑問や悩みなどを、プロのコーディネーターに1対1で質問することが可能ですよ!
■レバテックフリーランスおすすめ求人
3位 パーソナルテクノロジースタッフ
案件数 | 常時4,400件以上 |
登録者数 | 累計7,800,000名以上 |
対応地域 | 全国 |
登録方法 | WEB |
無料オンライン研修制度 | オープンカレッジ・eラーニング |
運営会社 | パーソルテクノロジースタッフ株式会社 |
リリース年 | 2002年 |
パーソルテクノロジースタッフは、「パーソルキャリア)」と「テンプスタッフ・テクノロジー」が統合して生まれた人材派遣会社になります。WEBやIT分野専門のエンジニア派遣会社で、求人数は常時約4,000件以上と国内最大級を誇っています。
現在は来社登録がオンライン化しており、登録拠点に出向かなくてもオンライン上で完結。24時間365日、都合の良い場所や時間で登録することができます。また、オンライン登録と職務経歴提出後は、即日の仕事紹介も可能です。
さらにキャリアチェンジをしたい20代に向けて、無料の「キャリアチェンジプログラム」を実施。2週間のIT基礎研修に加えて、キャリア相談や就職支援などを一括してサポートします。無料で利用できるキャリア支援サービスも充実していて、「日経BP社ビジネス書籍割引購読」や「オープンカレッジ(公開講座)」、「e-ラーニング」などの魅力的なコンテンツが豊富に揃っています。
業務未経験からでもチャレンジできる求人も豊富なので、未経験者でも案件紹介や登録後のスキルアップを目指せることもメリットですよ!
■パーソルテクノロジースタッフおすすめ求人
【番外編】エンジニア実務未経験者におすすめの派遣会社
案件数 | 年間48,000件以上 |
登録者数 | 12,000名以上 |
対応地域 | 全国 |
登録方法 | WEB |
無料オンライン研修制度 | eラーニング・通信教育講座 |
運営会社 | 株式会社スタッフサービス |
リリース年 | 2019年 |
エンジニアガイドは老舗の派遣会社が新しく創設した、派遣エンジニア専門のエージェントになります。エンジニアガイドは全国のネットワークを活かして集めた求人数が特徴で、幅広い業種や業界から寄せられた求人数は、業界最大級の年間約48,000件以上です。
さらに、エンジニアガイドを利用して就業している人は12,000名以上で、信頼と実績がある人気のサービスになります。
業界最大級の求人数なので、未経験可能の案件も非常に多く、エンジニア実務未経験者が最初の一歩を踏み出すのにおすすめですよ!
また、有給休暇や社会保険を完備しており、健康診断・メンタルヘルスライン・任意加入型団体保険制度など、福利厚生も充実しています。
キャリアアップのサポート体制も万全で、就業前は専属コーディネーターがスキルや経験、希望を細部まで把握し、非公開含む求人の中から最適な仕事を提案。就業中は派遣先への定期訪問や面談、業務連絡や交流の場となる「エンジニア専用ポータルサイト」を利用できますよ!
■エンジニアガイドおすすめ求人
派遣エンジニアは稼げる?エンジニア派遣業界の気になる実態
厚生労働省が毎年発表する労働者派遣事業報告書によると、日本の派遣労働者数の総数は156万人ほどいて、そのうち、情報処理・通信技術者として働いている人は約29万人程度いると言われています(参考:厚生労働省)。
エンジニアの需要や人気は年々上昇していますが、実際に派遣のエンジニアは稼げるのでしょうか。平均年収や将来性など、派遣エンジニア業界の気になる実態について紹介します。
派遣エンジニアの平均年収
派遣エンジニアの給与体系は「月給制」ではなく「時給制」です。地域や年齢、勤務経験などで差は生まれますが、平均では時給2,000円が相場となります。
より専門的な知識が求められるようなシステムエンジニアやプログラマー、サーバー構築などの作業担当は時給3,000円以上の案件もあります。しかし、ヘルプデスクなどの専門性を求められない案件の場合は、1,500円前後の時給になってしまうケースもあるので注意しましょう。
派遣エンジニアの平均月収は30~35万円で、平均年収は400~420万円になります。ちなみに正社員の場合は平均月収が35~45万円、平均年収は420~500万円ほどなので、個人差はありますがそこまで大きな差はないと言えます。
——派遣エンジニアの時給の相場はどのくらいになりますか?
仕事によって違うので一概に言うことは難しいですが、3,000円~5,000円のレンジに収まるというのが自分の感覚です。
——そのレンジを超えようと思うと難しいですか?
自分が登録しているエージェントを通して交渉をすることになるかと思いますが、そもそも案件によって給料のレンジが決まっていますし、本人のスキルによって取れる案件も違ってくるので、交渉によって上げるのは難しいかもしれません。時給を上げるには自分のスキルを磨くことが大切だと思います。
——平均的な年収だとどのくらいの方が多いですか?
600万円~800万円程度の方が多い印象です。ただし、派遣エンジニアはフリーランスという扱いになりますので、ここから所得税や社会保険料などを支払う必要があります。また、確定申告も自分でやる必要があるので、アウトソーシングをしたり会計ソフトを利用したりする場合は、その分の費用も支払う必要がでてきます。ですので、フリーランスの年収600万円は正社員の年収450万円くらいと同じくらいだと捉えられると思います。
派遣エンジニアは仕事がないって本当?将来性はあるのか?
派遣エンジニアの場合は、正社員のような終身雇用ではなく契約期間が定められていて、基本的には3ヶ月毎の契約更新となります。雇用が安定していないので、将来性に不安を持ってしまう人も多いと思います。
しかし、派遣エンジニアの将来性は明るいです。
例えば米国等の海外ではAIやデータサイエンス等に関する高いスキルを持つデジタル人材の採用に高額な報酬を提示するケースが増えてきています。
日本でも、NECやDeNAが新卒や中途に1000万円以上の年収を提示する事例もありましたし、今後もスキルを持つエンジニアの報酬水準は右肩上がりの可能性が非常に高いと言えます(参考:経済産業省)。
また、未経験からでも実際に現場で動くことでエンジニアとして手に職をつけることが可能で、かなり上流の仕事を選ばない限り、仕事がなくなる可能性は低いです。
派遣エンジニアの将来の選択肢としては、正社員に転職するか、フリーランスとして独立するかの2種類が挙げられます。このようにステップアップしていくためには、転職エージェントや派遣会社選びと仕事選びが大切です!
——すごく初歩的な質問なのですが、派遣エンジニアはどのように働く仕組みなのかを教えていただけますか?
派遣エンジニアには専門のエージェントがいますので、エージェントに登録をし、そこから仕事を紹介してもらい、その中から仕事を選び働くという形となります。
——自分がこれがやりたい!と思ったときに、自分から頼んで仕事を探してもらうことも可能ですか?
可能です。実際、自分はもともとインフラという領域でエンジニアをやっていましたが、開発もやりたいとエージェントに相談して案件を取ってもらったこともありました。自分の希望や能力次第で色々な働き方ができるのが派遣エンジニアだと思います。
エンジニア実務未経験者は難しい?
未経験からエンジニアになるのは、正直簡単ではありません。専門的な技術が必要な職業で、ほとんどの企業が即戦力を求めているからです。
さらに、採用基準を経験者や資格保持者のみに絞っている企業も少なくありません。未経験歓迎の求人もありますが、実際は経験者が優遇されます。
しかし、派遣エンジニアであれば、未経験からでも比較的容易にエンジニアになることができます。
その理由としては、派遣エンジニアの求人数が正社員よりも圧倒的に多く、法律で派遣社員を選別する行為が禁止されているからです。そして派遣社員の職場見学には、派遣会社のスタッフが同行し、代表者との面談もサポートしてくれます。
派遣社員は終身雇用ではないので、そこまで人を選別する必要がなく、正社員よりも採用基準もかなり緩くなります。つまり、就職する難易度は圧倒的に派遣社員の方が簡単です。
近年はエンジニア数が圧倒的に不足しているので、派遣で未経験者を採用する企業も増加しています。
——未経験者が派遣エンジニアとして働くことはできますか?
派遣会社に登録をすること自体は可能ですが、お仕事があるかどうかでいうと、難しいのではないかなというのが正直なところです。
未経験なのでエンジニアとして開発の仕事はできないかも知れませんが、単純作業や雑用のお手伝いをすることは可能だと思いますので、まずはそれで現場を体験する。そして現場感を掴んでみたり、現場でソースコードを見せてもらったりすることで経験を積むことが大事だと思います。〇〇という会社で1年経験を積みましたという実績がつくとエージェント側が、この人に開発の案件も振っても大丈夫と判断できるようになってきますので、そこから色々と仕事を獲得できるようになると思います。
もちろん仕事自体は未経験でもスキルを証明できるものや作ってみたものがあれば、それでアピールをすれば仕事をもらえることもあります。
つまり、なにもできないけどやりたいです!という気持ちだけでは厳しいということです。
SEは派遣と正社員どちらがおすすめ?
前述したように、エンジニアは正社員よりも派遣社員の方が採用基準が緩いので、エンジニアになるのは簡単です。しかし、入社後の待遇などを考えると、一概に派遣社員がベストだとも言えません。
そこで、実際は派遣社員と正社員のどちらがおすすめなのかを、メリットやデメリットなどから見ていきましょう。
派遣エンジニアのメリット・デメリット
メリット
- ライフスタイルに合わせて自由に働くことができる
- 自分である程度仕事内容を選べる
- 企業を転々とするので正社員ではできない経験が積める
- 責任のある仕事を任されにくい
- 未経験でも働ける場合が多い
- 知識や技術を幅広く得られる
- エンジニアは派遣社員の中では高収入
デメリット
- 雇用期間に上限があり不安定
- 正社員と待遇に違いがある
- 自分でキャリアを選択していく必要がある
派遣エンジニアはメリットが豊富で、デメリットもポジティブに捉えられるものが多いです。
責任のある仕事を任されにくいので、ある程度仕事内容や作業量を選ぶことが可能で、ライフスタイルに合わせて自由に働くことができます。
さらに、1つの会社に属さないので幅広い職場や業務で経験を積むことができ、関わる人も増えるので人脈も広がります。
また、エンジニアは派遣社員の中では比較的に高収入な職種です。需要が多いので、他職種の正社員の平均年収と同じ水準になっています。
ただ派遣社員は雇用が不安定なので、自分自身でキャリアを考え、転職サイトやエージェントを利用してステップアップしていく必要があります!
——面川さんが考える派遣エンジニアのメリットを教えていただけますか?
メリットは、派遣のエンジニアは正社員と比べると短期間に様々な現場を経験できることです。様々な案件に携わることができるので飽き性の方には向いていると感じます。また、正社員だと1つの部署で人間関係が悪いときにすぐに異動ができませんが、派遣だと早くて1ヶ月で現場を変わることができるので、人間関係のリセットがしやすい点もメリットだと感じます。
——派遣エンジニアのデメリットと感じる点も教えてください。
現場に出ていない時期の給与の保証がないこと、稼働し続けていないとお金が入って来ないのが派遣の弱みでありデメリットだと感じます。
また、色々な現場に出ることがあるので、人間関係の構築をその都度行っていく必要がある点はデメリットと感じる方もいると思います。社交的ではない人にとっては辛いかも知れないですね。
特定の決まった仕事を渡してやってもらう、コミュニケーションは特に必要ないというイメージが派遣エンジニアに対してあったりもしますが、特定の仕事をするからと言ってコミュニケーションが単調で終わるわけではありません。
また、依頼側からほっておかれる可能性もありますので、ほっておかれるのが苦手な人は辛いかもと思います。
正社員のメリット・デメリット
メリット
- 雇用が安定していて給料が保証されている
- 将来のキャリア設計がしやすい
- 福利厚生がしっかりしている
- 同僚や上司との関係性が深まる
- 教育や研修が充実している
デメリット
- 仕事や作業量が選べない
- 責任のある仕事も担当する
- 派遣よりも給料が安い可能性がある
- 労働時間や残業が多い場合がある
正社員はなんといっても、雇用が安定していることが最大のメリットです。他にもキャリア設計がしやすく、福利厚生も派遣社員より充実しています。
同じコミュニティーに長期間所属するので、仕事仲間との絆も深まり、孤独感も感じづらいです。
派遣エンジニアよりも自由度は下がりますが、低限の給料が保証やボーナスの支給もあり、生活基盤をしっかりと整えることができます。
しかし、企業や仕事の内容によっては、派遣エンジニアよりも給料が安いケースがあり、労働時間や残業も派遣より長く、拘束時間が伸びてしまう傾向にあります。
——エンジニア業界では派遣と正社員どちらのほうが多いですか?
おそらくですが、正社員の方が多いです。しかしエンジニア業界で「フリーランスになると年収が1000万を超える」といったキャッチーなことが言われたりするので、フリーランスに対する憧れがあったりもします。ですので、最初は正社員として働き、その後に憧れて派遣エンジニアにという方が多い印象です。
——派遣エンジニアを目指す方はどのような方ですか?
稼ぎたい方、自分の時間がほしい方、人間関係が煩わしい方が多いと思います。
エンジニアに向いていない人はどんなタイプ?
向いていない人のタイプ
- そもそもIT技術やプログラミングに興味がない・嫌い
- 効率化を重視せず言われたことしかできない
- 疑問や課題意識を持たない
- 地道な作業や調査が苦手
- 新しい技術に興味がなく自発的に学習しない
- 論理的に思考することが苦手
「エンジニア不足なので応募すれば採用される」「エンジニアは将来性がある」「未経験歓迎で手に職をつけられる」という理由で、安易な気持ちでエンジニアになってしまうと、思わぬ落とし穴に落ちてしまう可能性があります。
向いていないタイプに当てはまる項目が多い場合、仕事が辛くなってしまったり、作業が全く進まなかったりして、企業と自分の双方にとって利益がない状態になってしまいます。
特にエンジニアは「面倒なことを効率化するためのITサービスを作る仕事」なので、自分が効率化に興味がない場合や、新しいIT技術にアンテナをはれない場合は、少し仕事が大変です。
しかし、企業も完璧な人間を求めているわけではないので、多少当てはまっていても仕事に誠実に向き合うことができれば、円滑に作業が進められますよ!
正社員型派遣エンジニアってなに?派遣の種類を解説
正社員型派遣エンジニアとは、派遣会社の正社員として正規雇用されながら派遣される形態です。
常用型派遣とも呼ばれており、仕事を受ける際に企業に派遣されますが、自分自身の雇用形態は正社員となるので、派遣先の企業との契約が終了しても、派遣元との雇用関係は継続します。
新しい働き方として注目されているので、正社員型派遣エンジニアについてご紹介します!
正社員型派遣のメリット・デメリット
メリット
- 月給と賞与付きの給与形態
- 派遣先の3年縛りがなく雇用が安定する
- 福利厚生が使いやすい
- 研修や教育の充実
- 派遣よりも社会的な信用を得ることができる
デメリット
- 給与が上がりにくい
- 自由な働き方ができない
現行の派遣法では、派遣社員が「同一企業の同じ組織で働ける期間は3年間」という上限が設定されていますが、正社員型派遣は派遣会社との間で正社員契約が結ばれているので、この上限が適応されません。
もし派遣の契約期間が終了した場合でも、派遣会社から給料は支払われるので、派遣契約が終了するごとに収入がなくなる通常の派遣よりも、収入や生活基盤が安定します。
また、正社員型派遣は大手企業に派遣されるケースが多く、比較的に労働環境も優れています。
しかし、正社員型派遣は派遣会社の正社員であって派遣先企業の正社員ではないので、派遣先での昇格や昇給することがありません。長期間働いたとしても、給与が上がりにくいのがデメリットになります。
派遣から正社員になれる?
派遣会社で働いている人は正社員になれない人ばかりというイメージがありますが、近年は非正規雇用者への待遇が改善されているので、あえて自由に働き方が選べる非正規雇用を選んでいる人が増加しています。
派遣から正社員になることは十分に可能で、そのためには自分で派遣から正社員になるためのキャリアプランを模索することが大切です。
派遣から正社員になる主な方法は、以下の通りです。
この中でも、まずは転職エージェントに自分のキャリアプランを相談して、転職に必要な情報収集やスキルアップをするのがおすすめですよ!
派遣が向いている人・向いていない人
向いている人
- 1つの会社に縛られずに様々な会社を経験したい人
- 未経験でも新しい職種に挑戦したい人
- 幅広い業務を経験してスキルアップしたい人
- 自分のライフスタイルに合わせて自由に仕事したい人
- プライベートな時間を大切にしたい人
- なるべく残業や休日出勤をしたくない人
- 派遣で経験を積んだ後は正社員になりたい人
- 新しい環境に馴染むのが得意な人
- 兼業や副業で働きたい人
向いていない人
- 1つの会社で長期的にキャリアを形成したい人
- 責任があって個人の裁量が多い仕事をしたい人
- マルチに活躍できるゼネラリストを目指したい人
- 他社員と深く関わって社内の人間関係を充実させたい人
- 賞与や福利厚生など待遇にこだわりたい人
- 将来的に管理職などのキャリアアップをしたい人
派遣は特に、柔軟な仕事内容や自由な働き方をしたい人やスキルアップに専念したい人、未経験で新たな仕事にチャレンジしたいという人に向いています。
また、派遣は即戦力として迎えられる場合が多いので、最低限のビジネスマナーやコミュニケーションスキルは持っておくと良いでしょう。
——どのような方が派遣エンジニアとして働くことに向いていると思いますか?
社交性が高く、いい意味でサバサバしている人が合うと思います。派遣は人間関係は自分で選んで行くことが必要なので、人間関係でダメージを受けやすい人はあまり向いていないかもしれません。人間関係に執着をあまりしない人のほうが向いていると思います。
——逆に向いてない方はどんな方ですか?
エンジニアは技術力が大切ですので、IT技術そのものに対してそこまで興味がない人は向いていないと思います。
派遣は正社員ではないので、評価される基準がアウトプットでしかありません。ですので、成果物に対して貪欲になれることはとても大切です。人柄のよさなどで評価がされないので、はっきりとIT技術で評価されることが嫌だなと思う人は向いていません。アウトプットに対して貪欲になれる方のほうが向いていると思います。
まとめると、アウトプットベースできっちり評価してほしい人、組織で働くことで疲れてしまう方は派遣エンジニアに向いている。一方で組織で働きたい、派遣と正社員の方で心の距離を感じたくない、組織の中で疎外感を感じやすかったり、人間関係を気にしてしまいがちの方は不向きであると言えると思います。
失敗しない!派遣会社の選び方
派遣で仕事をするにあたって、重要になるのが所属する派遣会社です。
派遣会社を選ぶ際は以下のポイントを意識して、自分に合った派遣会社を選択しましょう。
求人数や職種の幅広さ、給与や福利厚生などの基本的なポイントはもちろん、派遣先の選び方や研修体制、派遣された後のフォロー体制にも注目しましょう。
すでに職種をエンジニアに絞っている場合は、総合型ではなくエンジニア専門の特化型派遣会社を選ぶのがおすすめですよ!
——派遣会社がたくさんあるかと思いますが、どのように選ぶのがおすすめですか?
まずは大手に登録してみて話を聞いてみるのがいいと思います。話を聞いてみた段階で他の派遣会社も登録して話を聞く。合計で3社くらい話を聞いてみて、自分に合うと感じたところを使うのがいいと思います。
——複数社登録してみた方が良いのですね!
派遣会社が大手の会社であっても仕事の満足度に直結するかと言えば別です。仕事の満足度は、エージェントの担当者と自分との相性が大切ですので、自分と合う方を探すには複数登録して比べてみることが重要だと思います。
——エージェントの担当者との相性を重視する理由はどんなところにありますか?
派遣エンジニアは3ヶ月など短い期間で仕事がかわるので、エージェントとの人間関係にストレスがあると大変になってしまいます。一方で、エージェントとのやり取りでストレスがないと仕事のストレスが少なくなり満足度があがりますので、エージェントとの相性の見極めは大切にしてほしいです。
知っておくと有利かも!派遣先の会社が求めるひとの特徴
派遣先の会社が求める人の特徴
- 最低限のビジネスマナーやコミュニケーションスキルがある
- 仕事に対してやる気がある
- 真面目で素直
- 報告・連絡・相談ができる
- 責任感がある
- 正社員を目指している
派遣会社は気軽なアルバイト感覚で登録する人も一定数いるので、派遣先で時給や待遇を巡ったトラブルだったり、不真面目で仕事に責任を持たないような人がいたりします。
そこで最低限のプロ意識を持って、それをアピールできる人であれば派遣先からも好印象で、やる気や素直さがあれば派遣会社が推薦しやすく、派遣先のウケもかなり良くなりますよ!
また、報告・連絡・相談や最低限のビジネスマナーなど、社会人として基本となるスキルを持ち合わせている人が求められています。
派遣先の会社が求める人の特徴に少しでも当てはまるのであれば、積極的に派遣会社にアピールしましょう!
——派遣先の会社さんはどのような方を必要としているといった傾向はありますか?
大体いつの時代でも求められるのは「技術はそこそこでもいいけど、コミュニケーション能力に優れいている方」です。
——コミュニケーション能力というと、どういったコミュニケーションが必要ですか?
丁寧なコミュニケーションができることが重要です。また、指示書をもらった場合は、オープンな質問ではなくクローズド・クエスチョンができること。つまり、YESNOで回答できる質問をできることが重要となります。これができると仕事を振る側が楽をできるようになりますので、重宝されるようになります。
ITの分野では、相手が求めたものと、作られたものでギャップが生まれがちですので、コミュニケーションが非常に重要で、相手の意図したことを理解できる人が求めらていると感じます。
派遣会社とのコミュニケーションで気をつけること
派遣会社への登録やコミュニケーションでは、以下のポイントに注意しましょう。
派遣会社に限らず、遅刻や無断欠席をしないのは基本中の基本で、派遣会社に出向いて登録をする場合、清潔感のある服装を選びましょう。女性はスーツかジャケットで、男性はスーツが無難ですよ!
さらに自分の経歴やスキルに自信がない場合でも、面談では嘘つかず謙虚に話した方が印象が良く、自分に合った仕事を見つけられます。
また、登録してみた派遣会社が合わないと感じた時は、他の派遣会社やエージェントにも登録して、より最適な派遣会社を見つけましょう!
——実際に派遣会社のエージェントとコミュニケーションを取るときに注意した方が良いことはありますか?
コミュニケーションをするときに違和感がないかは確認するようにしてください。もしあるようでしたら担当のエージェントを替えてもらうように依頼したほうがいいと思います。もし担当を替えてくれない会社さんであれば融通が効かない会社さんですので、今後付き合いが長く続かないと思います。
まとめ 派遣エンジニアとして成功したいならアウトプットが重要!
——派遣エンジニアとして活躍するために重要なことを教えてください。
経験者でも未経験者でも共通して言えることは、技術的な証明ができるもの、アウトプットを見せられる状態にしておくことが大切です。実際に動くWebサービスを作るのもいいですし、もしなければこれまでの業務経歴書を作るようにしてください。
このようなアウトプットがないと、エージェントさんもクライアントさんも判断する材料がなく、お互いに採用することがリスキーな状態となってしまいます。ですので、普段からアウトプットを心がけ、準備するようにすることが重要です。
——普段アウトプットをする際におすすめのツールなどありますか?
技術的な記事を書くのに使えるプラットフォーム「Qiita」や、自分が作ったコードを公開できる「Github」はおすすめです。
——最後にこれから派遣エンジニアとしてがんばりたいと思っている方に向けてメッセージをお願いいたします。
正直色々と厳しいことは多いとは思います。しかし、自分の可能性を試すという意味では可能性を試しきれる働き方が派遣エンジニアだと思います。どんな結果だろうと全力でやってみるといいフィードバックが得られるので、全力で取り組んでみてください!
会社経営やフリーランスで様々な経験をしている面川さんにフリーランスエンジニアの話を取材させていただきました!
面川さんはコーチングなども行っているので、これからのキャリアにお悩みの方は是非面川さんに相談してみてくださいね!