
新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。2025年12月分のSEOレポートをお届けいたします。
12月の最大のトピックは、2025年最後となるコアアルゴリズムアップデートのリリースです。12月11日に開始されたこのアップデートは、当初Googleから最大3週間かかるとアナウンスされていましたが、実際には12月29日に展開が完了し、約18日間のロールアウト期間となりました。見込みより若干早い完了となりましたが、年末年始を考慮して前倒しした可能性も考えられます。
今回のアップデートでは、評判とリアルタイム性がこれまで以上に重視される傾向が確認されました。特にKNOWクエリと呼ばれる情報収集型のクエリにおいて、コンテンツの良し悪しよりも世間的に認められた見解を優先表示する調整が行われたように見受けられます。この傾向は2026年のSEO戦略を考える上で非常に重要な示唆を含んでいます。
2025年12月コアアップデートの実施状況
2025年12月コアアップデートは、12月11日にGoogleからの公式発表とともにロールアウトが開始されました。当初のアナウンスでは展開完了まで最大3週間を要するとされていましたが、実際には12月29日に完了が確認され、約18日間での展開となりました。
2025年は3回のコアアップデートが実施されましたが、ロールアウト期間は3月が14日間、6月が16日間、そして12月が18日間と、回を追うごとに長期化する傾向が見られました。
| アップデート名 | 開始日 | 完了日 | ロールアウト期間 |
|---|---|---|---|
| 3月コアアップデート | 3月13日 | 3月27日 | 14日間 |
| 6月コアアップデート | 6月30日 | 7月17日 | 16日間 |
| 12月コアアップデート | 12月11日 | 12月29日 | 18日間 |
興味深い点として、大晦日から年明けにかけての期間において、Google検索の変動値がロールアウト期間中よりも高くなっている現象が観測されています。これはコアアップデートの展開完了後に検索順位が大きく動く傾向を示しており、年始もしばらくは順位変動が継続することが予想されます。ロールアウト期間中は全体的に大きな動きが見られなかったものの、完了後に本格的な影響が表面化するパターンは過去のアップデートでも確認されている傾向です。
ロールアウト期間と年末年始の変動傾向
ロールアウト期間中の変動は比較的穏やかでしたが、順位を維持または上昇させたサイトには明確な傾向が見られました。Googleから既に高く評価されているドメインがさらに評価を伸ばしているケースが多く、いわば強者がより強くなる構図が浮き彫りになっています。一方で、評価が定まっていないサイトや信頼性の担保が不十分なサイトについては、順位下落のリスクが高まっている状況です。年末年始という特殊なタイミングでの完了となったため、1月中旬頃までは変動が続く可能性があり、慎重な経過観察が必要です。
今回のアップデートで重視された評価軸
完了から間もないため詳細なデータ分析は継続中ですが、今回のアップデートでは評判とリアルタイム性の2つの軸が従来以上に重視されるようになったと考えられます。具体的には、政府機関や大学、大手メディアなど社会的信頼性の高いサイトに近い位置づけのドメインが高評価を受け、そうした信頼基盤から遠いサイトは評価が下がる傾向が強まっています。
この評価構造は、NearestSeedsと呼ばれる信頼できるサイトとの距離を測る指標に類似したスコアリングが強化されたことを示唆しています。また、世間一般の認識と大きく異なる極端な主張を含むコンテンツを怪しいと判定するscamnessに相当するスコアも強化された可能性があります。
| 評価の観点 | 従来の傾向 | 現在の傾向 |
|---|---|---|
| コンテンツ評価 | 内容の質・独自性を重視 | 発信者の信頼性を重視 |
| 情報の判断基準 | 何を言っているか | 誰が言っているか |
| 優位なサイト | 質の高いコンテンツを持つサイト | 権威ある機関に近いサイト |
| リスクの高いサイト | 低品質コンテンツ | 信頼基盤から遠いサイト |
つまり、何を言っているかよりも誰が言っているかを重視する構造がより鮮明になっており、コンテンツの正確性や有用性以上に、発信者の信頼性と世間的認識との整合性が評価を左右する時代に入っています。
KNOWクエリにおける評価傾向の変化
情報収集型クエリであるKNOWクエリにおいて、今回のアップデートは特に顕著な変化をもたらしました。従来はコンテンツの質や独自性が評価の中心でしたが、現在は世間的に認められた見解かどうかが優先される傾向が強まっています。これは単にコンテンツの正確性を評価するのではなく、その情報が社会的なコンセンサスと一致しているかどうかを重視するアプローチへの転換を意味しています。
この変化の背景には、AI Overviewに代表される検索結果の要約表示機能の普及があると考えられます。AIが情報を要約して提示する際、引用元として信頼できるかどうかの判断基準がより厳格になっているのです。SparkToroとDatos(Semrush)による2024年の調査によると、米国のGoogle検索の58.5%、EUでは59.7%がクリックなしで終了する「ゼロクリック検索」となっています。
結果として、独自の視点や革新的な主張よりも、権威ある情報源からの裏付けがある内容が優遇される構造となっています。小規模サイトや個人運営のメディアにとっては厳しい環境ですが、特定のニッチ領域ではこれらの評価軸が作用しにくいケースも存在しており、そうした領域を見極めることが戦略上重要になってきます。
E-E-A-T強化が最優先となる理由
今回のアップデート結果を踏まえると、2026年に向けてまず取り組むべきはE-E-A-Tの強化です。E-E-A-Tとは以下の4つの要素の頭文字を取ったもので、Googleがコンテンツの品質を評価する際の重要な指標となっています。
- Experience(経験):実体験に基づく情報かどうか
- Expertise(専門性):専門知識を持つ人物による情報かどうか
- Authoritativeness(権威性):業界や分野で認められた存在かどうか
- Trustworthiness(信頼性):正確で誠実な情報を提供しているかどうか
AI Overviewが普及した現在、この組織や人物なら引用元として信頼できるというポジションを確立することが検索上位表示の前提条件となりつつあります。
企業や組織の場合、代表者や専門家のプロフィールを充実させ、業界での実績や第三者からの評価を明示することでE-E-A-Tを高めることができます。一方、個人の場合はこれらの要素をアピールすることが相対的に難しく、特にYMYL領域では企業や組織が引き続き優位な状況が続くでしょう。ただし、SNSや動画配信プラットフォームを通じて専門性の高い情報を継続的に発信し、ポジティブな評判を獲得していくブランディング活動は、個人であっても長期的な信頼構築に有効な手段です。
2026年に向けたSEO戦略のポイント
2026年のSEO戦略では、読み物コンテンツの充実だけでは不十分になると予測されます。テキスト、画像、動画、音声など複数のメディア形式を組み合わせたマルチモーダルなコンテンツ設計が求められるようになるでしょう。また、検索エンジンがコンテンツの内容を正確に理解できるよう、構造化マークアップの適切な導入も必須となります。
さらに注目すべきは、他者との関連性を深めるコンテンツ構築の重要性です。ユーザー参加型のコンテンツや、業界内の他の専門家との対談記事、共同プロジェクトの発信などを通じて、信頼のネットワークを広げていくアプローチが効果的です。これは先述のNearestSeeds的な評価において、信頼できるサイトとの距離を縮める取り組みとなります。検索アルゴリズムが発信者の信頼性をより重視する方向に進化している以上、コンテンツ単体の最適化から、サイト全体およびブランドとしての信頼構築へと視点を広げることが不可欠です。
以上が2025年12月のSEOレポートとなります。年始も引き続き順位変動が予想されますので、定期的な順位モニタリングと迅速な対応を心がけてまいりましょう。

