2025年5月のSEO振り返りレポート

検索エンジンとAIを象徴するデジタルマーケティングのイメージ

2025年5月分のSEOレポートをお届けいたします。本レポートでは、先月のGoogle検索における動向と、今後のSEO施策において重要となるポイントを体系的にまとめております。検索環境がAIとの融合によって急速に変化する中、従来のSEO対策に加えて新たな視点からの取り組みが求められています。先月は公式に発表される大規模なアルゴリズムアップデートこそございませんでしたが、弊社独自の調査では複数の日程において検索順位の変動が確認されており、水面下での調整が継続的に行われていることがうかがえます。特に5月10日、5月17日、5月22日には一部のクエリにおいて顕著な順位変動が観測されました。これらの変動は、後述するAI関連機能の導入準備と関連している可能性も考えられ、今後の動向を注視する必要がございます。

検索順位変動の詳細分析

弊社の順位変動調査において、2025年5月は3つの時期に特徴的な動きが見られました。まず5月10日前後では、情報系クエリを中心に順位の入れ替わりが発生しております。この変動は比較的広範囲のジャンルに影響を及ぼし、特に専門性の高いコンテンツを持つサイトが上位に浮上する傾向が確認されました。続く5月17日には、商用系クエリにおいても変動が観測され、ユーザーの購買意図に応えるコンテンツの評価基準に変化があった可能性が示唆されます。そして5月22日には、ローカル検索を含む幅広いカテゴリで動きがあり、Googleが検索品質の向上に向けた継続的な改善を行っていることが読み取れます。これらの変動パターンから、Googleは単一の大規模アップデートではなく、段階的かつ継続的な品質評価の調整を進めていると推察されます。

変動日影響を受けたクエリタイプ変動の特徴
5月10日情報系クエリ専門性の高いコンテンツが上位に浮上
5月17日商用系クエリ購買意図に応えるコンテンツの評価変化
5月22日ローカル検索を含む広範囲検索品質向上に向けた継続的改善

Google I/O 2025で発表されたAIモードの概要

2025年5月20日に米国で開催されたGoogle I/O 2025において、検索における新機能「AIモード」の提供開始が発表されました。このAIモードは、従来のAI統合型検索であるAIOをさらに発展させた機能であり、ユーザーの質問に対してより包括的かつ対話的な回答を提供することを目指しています。現時点では米国内の全ユーザーが利用可能となっておりますが、日本を含む他国への展開時期については公式な発表がございません。このAIモードの導入は、検索結果の表示形式や情報の提示方法に大きな変革をもたらす可能性があり、従来のSEO施策だけでなく、AIに情報を正確に認識させるための新たなアプローチが重要性を増してまいります。先月の順位変動の一部は、このAIモード導入に向けた事前調整である可能性も考えられます。

AI Overviewsの導入によるオーガニックCTRへの影響については、Seer Interactiveが2025年2月に発表した調査によると、AI Overviewsが表示されるクエリでは、オーガニックCTRが1.41%から0.64%へと約55%低下していることが報告されています。一方で、AI Overviewsに引用されたブランドは、オーガニックCTRが1.02%まで回復するという結果も出ております。

出典: Seer Interactive調査(2025年2月)

AI時代に求められる構造化マークアップの重要性

AI検索の普及に伴い、構造化マークアップの適切な設置がこれまで以上に重要となっております。AIがコンテンツの内容や発信者を正確に理解するためには、構造化データを明確かつ整然と記述することが不可欠です。特にコンテンツの責任者や発信元に関する情報、つまり信頼性や透明性を示すデータの記述が欠かせません。また、GoogleやOpenAIなどのAI関連企業は、Webコンテンツを処理する際の計算負荷や消費電力を抑えるため、効率よく情報を収集できる整然としたサイト構造を推奨する傾向にあります。構造化マークアップが不十分で情報が煩雑になっているサイトは、AIがコンテンツを正確に認識するための処理負荷が増大するため、クロールや情報参照の優先度が下がる可能性がございます。Schema.orgに準拠した適切なマークアップを実装し、AIフレンドリーなサイト構造を構築することが、今後の検索露出において重要な差別化要因となるでしょう。

構造化データの導入効果については、Web Almanacの2024年調査によると、Googleの検索結果1ページ目に表示されるページの72.6%がスキーママークアップを使用しており、構造化データを適用したページは未適用のページと比較してクリック率が最大30%向上するという結果が報告されています。

出典: Sixth City Marketing / Schema Markup Statistics 2024

項目数値出典
Google1ページ目でのスキーマ使用率72.6%Backlinko調査
構造化データ実装サイトのCTR向上率最大30%Schema.org調査
スキーマ実装ドメイン数4,500万以上Schema.org

パーソナライズを意識したコンテンツ戦略

昨今、PC版Google検索ホームページにおけるDiscover機能の展開が注目を集めております。Discoverはユーザーの興味関心に基づいてコンテンツを能動的に提案する機能であり、従来の検索とは異なるトラフィック獲得経路として重要性を増しています。Discoverからの流入を確保するためには、ターゲットとするユーザー像を明確に設定し、そのペルソナに最適化された専門的かつ具体性の高いコンテンツを継続的に発信することが求められます。Discoverは最新情報をタイムリーに届けるリアルタイム性に優れたコンテンツを優遇する傾向があるため、情報の鮮度を維持することが重要です。技術的な観点では、meta descriptionog:descriptionの適切な設定、視認性が高く明瞭なサムネイル画像の準備が効果的です。さらに、SNSやYouTubeなど自社サイト外の多様なチャネルでも並行して情報発信を進め、複数のプラットフォームで存在感を示すことが、Discoverでの露出機会拡大につながります。

Chartbeatの2024年11月時点のデータによると、パブリッシャーサイトへのトラフィックの約25.7%がGoogle Discoverからの流入となっており、前年同月の22.8%から増加しています。また、Google Discoverのクリックスルーレートは11%と高い数値を示しております。

出典: Chartbeat調査(2024年)

指標数値備考
Discoverからのトラフィック比率25.7%2024年11月時点
前年同月比+2.9ポイント22.8%から増加
Discover CTR11%検索と比較して高水準
月間利用者数8億人以上全世界

AI専用クローラーへの対応と今後の展望

GPTBotPerplexityBotGoogle-Extendedなど、AI検索専用の新しいクローラーによる情報収集が活発化しております。これらのAI専用クローラーが的確にコンテンツを把握できるよう、明確な情報構造と導線を整えることが今後のSEO施策において重要な要素となります。最近のAI検索では「クエリファンアウト」と呼ばれる仕組みが採用されており、一つの質問を多面的に分解し、複数の情報源から収集した結果を統合して提示する手法が取られています。このような情報処理方法に対応するためには、単純な一問一答形式のコンテンツにとどまらず、ユーザーの潜在的な検索意図を踏まえた多角的な視点からの回答を提示できる包括的なコンテンツが有効となります。従来のSEOに加えて、大規模言語モデル最適化であるLLMOや生成エンジン最適化であるGEOといったAIを意識した施策が今後ますます求められることが予測されます。AIとの親和性を高めたサイト運営を推進することで、検索結果における露出機会のさらなる拡大が期待されます。

SEO専門家を対象とした調査によると、91%のSEO担当者が「過去1年間でクライアントや意思決定者からAI検索での可視性について質問を受けた」と回答しており、AI対応への関心が急速に高まっています。一方で、AI検索専用の最適化戦略を全サイトに導入している企業は約35%にとどまり、約33%は計画はあるものの未実施という状況です。

出典: State of AI Search Optimization Survey 2025

今後のAI検索時代に向けて、以下の施策を優先的に進めることを推奨いたします。

  • 構造化マークアップの体系的な整備とSchema.orgへの準拠
  • AI専用クローラーのアクセス許可設定の確認と最適化
施策カテゴリ具体的な対応優先度
構造化データSchema.org準拠のマークアップ実装、著者情報・組織情報の明記
クローラー対応robots.txtでのAI専用Bot許可設定、クロール効率の最適化
コンテンツ品質E-E-A-Tを意識した専門性の明示、包括的な情報提供
技術的対応ページ速度改善、モバイル対応、アクセシビリティ向上

出典: Position Digital / AI SEO Statistics 2025

SEO Note! Team

SEO Note! Team (SEO施策スタッフ)

SEOエンジニア、マーケター、ライター、編集担当からなる専門チームです。技術的なサイト最適化からコンテンツ戦略の立案、記事の執筆・編集まで、SEO施策を一気通貫で対応できる体制を整えています。10万パターン以上のキーワード対策と3万を超えるドメインの運用で培った実践的なノウハウをもとに、机上の理論だけでは得られない現場視点のSEO支援を提供しています。

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